早朝高血圧とは?
日本人の死因の上位を占める心疾患と脳血管疾患。
これらの代表的な症状である心筋梗塞や脳卒中などは、早朝に多く発生することが分かっています。
これらの症状は一般的には高血圧が原因だと言えるものなのですが、普段は正常な血圧なのにも関わらず、早朝に血圧が上昇し、それが原因となって引き起こされる例も少なくありません。
同様に、すでに高血圧の薬物治療を受けている方が、日中や夜間は正常な血圧をキープできていても早朝に血圧が元に戻ってしまっているケースも見受けられます。こうした高血圧のことを早朝高血圧と呼んでいます。
早朝高血圧に相当する方は全ての高血圧症の方の60%以上にも上るという調査結果もあり、俄然注目されている早朝高血圧。確かに血圧は1日を通して一定しているわけではありませんが、なぜ早朝という時間帯に血圧が上昇する方が多いのでしょうか。
夜間眠っているとき、わたしたちの血圧は低い状態で安定しています。
しかし、朝になって起床した直後、体の自然な反応として交感神経が活性化し、血圧を上昇させるホルモンが増え、血圧が高くなります。
さらに、夜間眠っている間には水を摂らないため、朝の血液は水分が不足し固まりやすい状態になっています。
このため、早朝に心筋梗塞や脳卒中が起こりやすくなってしまうのです。
また、降圧剤を服用しているのにも関わらず早朝高血圧の状態になっているケースでは、朝特に血圧が高くなっているか、または早朝に薬が切れてしまっていることが考えられます。
早朝高血圧からの心筋梗塞や脳卒中を防ぐための対策としては、朝食を摂る前の時間帯に2度血圧を計測するという方法が勧められています。そして、もしも朝の血圧が高いことがわかったらすぐに医師に相談し、できるだけ早く適切な治療を受けるようにしてください。
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