高血圧合併症

高血圧が怖いといわれるのはどうしてなのでしょうか。それは高血圧は生命にも影響を及ぼすようなとても恐ろしい合併症を引き起こすからです。

高血圧自体には自覚症状が非常に少なく、「痛い」「苦しい」といったわかりやすい症状がほとんどありません。そのため、高血圧だと診断されてもそれほど深刻に捉えず、そのままにしてしまう方も少なくないでしょう。

しかし、高血圧を放置していると様々な合併症を引き起こす可能性があります。それだけに本来ならできるだけ早い対応を取るべきなのです。

高血圧の脳に関する合併症の代表的なものに脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などがあります。脳梗塞は脳の血管が動脈硬化を起こして細くなり、血管が詰まってしまうというものです。

詰まった先にある脳細胞は壊死を起こすため、言葉が出難くなったり体が麻痺したりと非常に深刻な後遺症をもたらします。

脳出血やくも膜下出血は脳の中で血管が破裂して出血を起こしたもので、場合によっては死に至ることすらあります。

高血圧の心臓に関する合併症の代表的なものには心肥大、狭心症、心筋梗塞などがあります。心肥大とは動脈硬化が進むことによって心臓が非常に強い力を掛けなければ血液を送り出すことができなくなり、心臓の筋肉が鍛えられて厚くなる病気です。

心臓の筋肉が鍛えられると言うとなんだか良いことのようにも思えますが、心臓には大変な負担がかかり続けることになるため、その状態が長期にわたると心不全を起こすことにもなりかねません。

狭心症も動脈硬化によって引き起こされるもので、心臓の冠動脈が動脈硬化によって細くなり、一時的に心筋が虚血状態に陥ったもの。

そして、冠動脈が完全に詰まってしまい、血流がストップして心臓の細胞の一部が壊死したものが心筋梗塞です。心筋梗塞は毎年日本人の死因の上位に挙げられる症状で、胸に非常に激しい痛みをともないます。

その他、腎不全や糖尿病も高血圧の代表的な合併症です。どちらも症状が進むことで血圧もさらに上昇することになるため、できるだけ早いうちに手を打ち、症状の進行を食い止める必要があります。

スポンサード リンク