肺高血圧症とは?
肺高血圧症とは肺動脈の血圧が通常の状態よりも高くなっている状態のものをいいます。
なんらかの原因によって肺の内部の血管が狭くなると、肺へ送られる血液の循環が不十分な状態になります。
すると、肺に向かって心臓が十分な血液を送り出そうとするため、肺の血圧が上昇してしまうのです。
この状況が長く続くと、やがて心不全を起こすことにもなりかねず、非常に危険な状態となります。
肺高血圧症には呼吸器系に原因があるもの、心臓に原因があるもののほか、遺伝が原因となっているケースも少なくありません。
また、海外では薬の副作用が原因となって発症した例もあるようです。
ただ、肺高血圧症の原因は全てが解明されているわけではなく、原因がわからないケースも少なからず見受けられます。
肺高血圧症はそれほど多く見られる病気ではありませんが、子供から30代までの若い層に発症することの多い病気です。
また、理由ははっきりしていませんが、特に30歳前後の女性に多く発症することも分かっています。
肺高血圧症の検査は局所麻酔による心臓カテーテル検査か超音波心エコー法で行われ、安静時の平均肺動脈圧が25mmHg以上であれば、肺高血圧症と診断されることになります。
肺高血圧症の症状
肺高血圧症は初期の段階では全く自覚症状がありません。
病気が進行していくにつれ息切れやむくみ、疲労感、倦怠感、めまい、たちくらみなどが見られ始めますが、胸痛や呼吸困難を起こしたり突然失神したりといったはっきりした自覚症状が現われるのは肺高血圧症がかなり進行してからのことになります。
肺高血圧症の治療は薬によるもの、一酸化窒素の吸入などが行われますが、特に病状が重い場合には肺移植という選択肢もあります。
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